*当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています。

地球5周分の旅を終えて

地球というのは、一周約40,000キロもあるそうです。
途方も無い距離ですね。
今日、パートナーと別れました。
短かったような…長かったような…。
思い出もたくさん作ったね。
振り返るといろいろな思いが込み上げてきます。
最初に出会った頃は嬉しくて、似合いそうなアクセサリーを探し回ったり
休みになると遠くまでドライブしたものです。
しかし、いつからか仕事が忙しいからと自分で理由をつけて
洗車もせず、大事にしなくなってしまったかもしれません。
そういうところは敏感に感じるのでしょうか?
その時からトラブルが出始めて、いつしかもう心は他へ向いてしまったのです。
新しい型のパンフを集めたのもこの頃からです。
(これは、クルマの話ですよ~)
最初は「ギアトラブル」でした。
ギアがローに固定されて動かなくなったのです。
約10キロの道のりを渋滞を作りながら、ローのまま走って帰ってきました。
電気系も弱かったですね。
バッテリー上がりは症状が出るから上がる前に交換できたけれど
スターターやライト類の故障は数限りなく起こりました。
ガソリン給油管の異常で、ガソリン垂れ流しなんて事もありました。
今でも原因はわかりませんが住宅地のど真ん中でエンジンから発火という事もありました。
この時は、火を噴きながら黒煙を上げながら土手まで走りました。
(住宅地で火災爆発なんて真っ平ごめん!)死ぬ思いをしました。
もう新車に替えようと思うのも無理なかったくらい故障に見舞われましたね。
でも、だんだん変わってきたんですよね。気持ちが。
修理して故障して修理して故障して…
入退院を繰り返していくうちに、代車から自分のクルマに乗り換えると「ホッと」する事に気付いたのです。
これだけ故障続きで、修理したってすぐに次のトラブルが起きているのに何故か自分のクルマだと「ホッと」してしまうんです。
夕方のラッシュの大混雑の中、交差点のど真ん中でエンジントラブルで大渋滞を作ってラジオの交通情報で流されちゃったり、面白くないお客さんにあたってその怒りの気持ちを持ったままドアを思いっきり閉めたらドアが外れちゃったり…。(そんな事で外れるなよ~)ラジオもエアコンも電気系は全て使い物にならず、過酷で孤独な空間でした。
なんでしょうね…、愛着なんですかね?
気が付いたら、地球を5周分も回るほど一緒に配達してきたんですね。
古いタイプのエンジンでしたから、一日中クルマのエンジンばかり聞いていました。
(野球は聞きたいから携帯ラジオは持っていましたけどね。)
ハンドルを掴む右手で前輪の調子を感じ取り
シフトレバーの左手でギアボックスを感じる。
アクセルを踏む右足はエンジンを。
クラッチの左足では駆動系を
そして背中と腰で、シャーシとボディを感じていました。
F1ドライバーみたいですね(笑)
でも、そうやってクルマの調子と相談しながら運転してましたね。
カッコよく言うと「クルマと会話してた」かな?(笑)
ずいぶんとお金の掛かるクルマだったし、苦労もいっぱいでした。
11月の車検も通す気持ちでいたんですけど…、運転席の床が抜けてしまいました。
雨の日も雪の日も走り回っていたからでしょうか?
さすがに、もう引退の時期を迎えたのでしょう。
新車がディーラーに納車されたという連絡を受けて
雨が降る中、ディーラーに向かいました。
今日でお別れです。
新車に乗れる喜びはありませんでした。
ワイパーの拭き残しのスジだらけのフロントウインドーを見ながら
ボクは「ご苦労様」とハンドルを軽く叩きました。
20万キロ、ありがとう!
海沿いの駐車場で休憩した事
山の中で休憩して寝過ごしちゃった事
時間指定に間に合わせるために非力なエンジンをぶん回してくれた事
雪山でスリップした事
いろいろ思い出があるよ。
いつも一緒だった。ありがとう。
でも、最後に大好きな人を乗せてよかったね。



コメント

  1. ako より:

    「柏城号」お疲れ様でした。クルマに心があるならば、「ありがとう。君と旅が出来てよかった…ニュー柏城号、あとは、頼むよ!!」って言ってるはず。20万キロ苦楽をともにしましたね。本当にお疲れ様でした。

  2. まうこ より:

    悲しいですね。読んでいて涙が出てきます。・゚・(ノд`)・゚・。 。
    「柏城号」はいっぱいいっぱい柏城さんに話しかけてくれていたんですね=^-^=
    うちのチビコ(cvic)はおとなしいけど、焼けるような炎天下や凍てつく真夜中、文句も言わず私を待ち、疲れた私を癒してくれます。
    だから仕事が終ったときや、ガソリン入れるときなど「お待たせチビコ」「おなか減ったね、ご飯食べようね」って心の中で声をかけています。するとなぜかチビコが喜んでいるように感じられます。(絶対そうだ!(⌒^⌒)b )
    「柏城号」は、殆どの時間を柏城さんと共にいれて幸せでしたよ!(^ー^)

  3. 国太 より:

    ギョッ!!か、柏城さん・・・どうした?今回は冒頭から彼女との赤裸々な告白かぁ?!
    ・・・と一瞬焦った国太ですσ(^_^;)
    車に限らず・・・自分が愛着持って長年共に過ごしたモノって・・・ホント「心」が宿っちゃいますよね。
    単なる「機械」とか「物」ってだけで片付けられない何かが生まれてしまいますよね。
    ちなみに・・・僕のチャリ。これがまた長年乗り続けてるヤツで。あちこちサビてる、ブレーキの利きは悪い・・・ってな感じでもうガタガタなんですけど
    (持ち主と同じでね^^;)でも・・・新しいのに換えられないんですよ。大好きでデザインが♪
    メーカー品じゃなくてどこにでもあるってデザインじゃないから、勿体無くてホカせないんですよ。
    そうは言っても、いつかは柏城さんと愛車のように必ず別れなきゃならない日はくるんでしょうねえ。その時にこの柏城さんの気持ちがよ~くわかるんでしょうねえ~。シミジミ~~。

  4. 柏城 信一 より:

    akoさん
    どうもありがとう!とても嬉しい言葉です。
    まさに苦楽を共にしてきました。ニューマシンもだんだん愛着出てくると思います。
    まうこさん
    「クルマに心はあるか」の記事でも、でもそんな事がありましたね。なんだかまうこさんのチビコが羨ましいですね。そうっすよ、クルマが喜んでいるって感じる時ありますよね。
    国太さん
    わかっていただけましたか(笑)
    彼女と別れたみたいに始めたら、みんなびっくりするかなぁ?なんていたずら心もちょっと出してみたんですよ!
    国太さんのチャリも単なる道具じゃなくなってますよね。コメントによく出てきますが、大事にしているなぁと伝わってきます。大事にしてあげてくださいね。

タイトルとURLをコピーしました