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vol.08『お届け物はレストランへ』

「転送」
この機能を使うと日中会社勤めしていて荷物を受け取れない人は便利ですよね。指定した場所に荷物を届けてもらえるのですから。
転送先は、
大家さん・管理人・実家・会社・お隣…等都合のいい所です。
でも、便利なものも間違って使うととんでもない事に…。
いや、間違って使われるととんでもない事に、の誤りですか。
今回はそんなお話です。


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■ハンドルを握ったサルと愉快な仲間たち
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『お届け物はレストランへ』
お店や公共機関等に営業時間があるように、宅配便にも営業時間はあります。よく勘違いされるんですが、「お客様の都合に合わせたキメ細かいサービス」というのは、時間外でもOK!って意味じゃないと思うんですよ。
でも、どうしても時間内に受け取れないという人は、来店(郵便局などではそれもひとつのサービスでやってますね)や、一時保管場所(宅配ボックスや物置などがよく利用されます)に保管するとか転送を利用したりします。
ところが!あのお客さんはそんな事お構いなし。
「都合に合わせるのがサービスってもんだ。」
と一刀両断!
その人が引っ越すまで大変な目に遭いました。
このメルマガで何度か書いていますが、宅配便は早さが命!
その日に入荷した荷物はその日に届けることが最大の目標です。
そのために数々の障害を乗り越えて、3分に1軒を目標に配達し続けるのです。
しかし、あのお客さん1人にかかる時間は、なんと平均1時間強!
もう毎回泣いてましたよ。
時間掛かりすぎ。
なぜそんなに掛かるかといえば、
あのお客さんは「自分のいる所に持って来い」なんです。
それもレストランだ、本屋だ、駅だ…と。
酷い時は「出張しているからそこまで持って来い。」と言われました。
初めてそういう人なんだぁと知ったのは、もう何度も配達してその度に不在で、もう発送店に返品しようとした日の事でした。
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そのお客さんの家は、駅に近いマンションでした。
最近建ったマンションですから当然のようにオートロックです。
荷物は百貨店で本人が購入した高級スーツ。
しかし、いつ行ってもいないんです。
当然不在ならばポストに不在票を入れてくるわけですが、
このポストが汚い!
何日も帰ってないなこりゃ。
というくらいにチラシがたまってました。
でも今回配達のこの高級スーツ、本人購入なんです。
百貨店での購入の際に荷物の配達予定日は判っているはずですよね。
何日も不在の予定ならば、その購入の時に帰ってくる日付指定をするはずなんですよ。
なぜなら、百貨店系の荷物は不在の時の返品処理は1週間以内が原則なんです。
つまり、店の人間は返品にならない様に配達日の確認を取っているはずなんです。
それなのに配達指定日が無いなら出張や旅行ではないんです。
ところがいない。ずっといない。
もう5回不在。連絡なしです。返品期限までもうすぐ。
夜、電話掛けても出ません。
そういうわけで今日不在なら、不在票に返品処理しますと書いちゃおう。と思った配達でした。
そしてオートロックのチャイムを鳴らしましたがやはり不在。
不在票を書いていると、初老の男性から声をかけられました。
「○○さんに来たの?」
その初老の男性はここの管理人さんだそうで、住み込みではないので時々様子を見に来るらしいのです。
「はい。いつもいらっしゃらないのですが…」
「そりゃそうだ。電話しなきゃな。○○さんには」
「いや電話も出ないですよ。旅行ですかね?」
「ケータイ?」
 
伝票をみると書いてあるのは自宅の固定電話番号のみ。
 
「いやケータイ判らないんで」
「わかんないの?じゃ教えてあげるから掛けてみな。出るよ」
 
そう言われて教えてもらった電話に掛けるとすぐに相手が出ました。
おぉー!繋がった。
これで返品しないで済むな。と思いました。
それが悪夢の始まりとも知らずに…。
お買い上げのスーツを届けに来た事と、今チャイムを鳴らして玄関ロビーにいる事を伝えると
「ずいぶん遅いじゃないか。何日かかってんだ、おめーの会社は。」
と、イキナリこうですよ。
当然、何日もお届けに伺ったと言うと
「来てねぇよ!まぁいい。今、レストランで飯食ってるからちょっと待ってろ」
「は?ここでですか?」
「そうだよ。」
「あの…他のお客様の都合もありますので、また後ほどお伺いするのではだめでしょうか?」
「だめだね。おめーが遅かったんだから待ってろ」
「えーとそれでは何分くらいかかりそうですか?」
「食い終わったらだ」
そこで電話は切られてしまいました。
さて、どうするか。
待ってるか?でも他の荷物があるしなぁ。
う~ん10分くらいかなぁ?
近くの1軒を配達して戻って来ようかな?
ちょっと考えましたが、一軒だけ行って来ようと思い、その場を離れようとすると、さっきの管理人さんが
「待ってろと言ったんでしょ?待ってないとうるさいよ、あの人は。」
そうですか…。
じゃ、待ちますよ。ったく。
そして10分。
まーーーったく帰ってこない。
当然、電話。
しかし返ってきた言葉はなんと
「今、電車に乗ってるから。東京に持ってきてくれ。」
はぁー???
飯食ってたんじゃないのかよ。
「それは出来ません。不在票入れておきますので、そちらでご連絡してください」
「どこに入れるんだ」
「ポストに入れますので」
「ポストに入れたって見ねえよ。」
「それではどちらに入れておきますか?今までの不在票もポストに入れていましたが」
「そんな所に入れたって見るわけないだろ!そんな事してやがったのか!いい加減な会社だな、おめーの会社は!」
そんな事を言われてもオートロックマンションの場合、集合ポストしか連絡通知の方法がありません。
「いいか、ポストを見るかどうかは俺の自由だ。それともおめーは俺の行動を束縛するのか?家に帰ったらまず、うがいをしろとか言っちゃうのかよ!」
はあぁー???
何言ってんだ?ボクもこの時点でプチプチきてました。
       
「そんな事は言いませんが、それではどうすればよかったですか?」
「電話すりゃいいんだよ。」
「してましたよ。しかし、ケータイは書いてませんでした。今は管理人さんに聞いて掛けてます」
「最初からそうすればいいじゃねぇか。今出来てんだからよ。とにかく東京まで持って来い。すぐにだ。」
そう言って電話は切れました。
すぐにデポに電話を入れて百貨店に連絡してもらいます。
 
百貨店の指示は、そのまま他の配達を続けてくださいとの事。
つまり東京なんか行くこたぁないよ。って事です。
しかし、このお客さんとはこれから百貨店を巻き込んで
長い付き合いが待っていたのです。



コメント

  1. 暇人 より:

    はじめまして。
    TVで紹介されていたのを見て来ました。
    あいかわらず自己中なお客さんが居るようですね。
    大人げないし東京に持って来いとか、サービスの領域を超えていますよね…
    何度来ても不在の人は困りますね。
    私はネットオークション等で出品したりしていますので当然配送業者に発送を頼みます。
    以前あったことなのですが、お客からお金も振り込まれて指定された住所に発送したのですが、不在で戻ってきてしまい結局私が送料を払うハメになりお客からも一向に連絡が来ません…
    当然商品はずっと保管しています。
    いつになったら来るのやら…
    お金もそのままだしずっと不在というのは困りますね。
    お仕事頑張ってください。

  2. 柏城 信一 より:

    >暇人さん
    はじめまして!
    アクセスありがとうございます。
    そうなんですよね。不在が一番困りますよね。不在をテーマにしたらエピソードがたくさん書けるくらいいろいろあります。
    しかし…ネットオークションでお金を振り込んだにもかかわらず連絡無しですか。そんな人もいるんですねぇ。困っちゃいますよね。
    差出人に返送されると、差出人が料金を支払う…。考えてみればそうなんですが、盲点でした。
    これからもよろしくお願いします。

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