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vol.05 『ギャングエイジの企み』

まーったく!だからガキは嫌だっていうんだよ!
とんでもないガキがいやがるよ。…ったく!
 
(…カシワギさん? 本番始まってます…よ。)
え? あ、………失礼しました!
こんにちは!
『TAKUHAI ATHLETE』第5号です。


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■ハンドルを握ったサルと愉快な仲間たち
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 『ギャングエイジの企み』
最近のマンションは、みんな『オートロック』になってますよねぇ。
このオートロック。実はネタ話がたくさんあるんですが、
今回はそのひとつをお届けします。
今回の舞台になるマンションは、
最近流行の『低層マンション』です。
高級感を全面に出していて、ロビーにはクラシック音楽が流れていたりして優雅な雰囲気を醸し出しています。 (すごいね)
もちろんオートロック付き。
床は大理石みたいで、壁はオーク材。 (そう見える…)
 
なぁんとなく、汗臭い人間の来るところじゃないみたい。
ボク達配達員は場違いな感じ。
通用門を作ってくれよぉって思っちゃう。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて、さっさと仕事片付けちゃいますか。
広いロビーにぽつんと置かれている呼び出し機
(う~ん…なんて呼べばいいの?コレ)
で部屋の番号を押します。
おや?いつの間にロビーに入って来たのか、
小学校3年生くらいの男の子が隣に立っています。
 
(いつのまに…。このロビー、音が響くのに気が付かなかったなぁ)
 
オートロックで順番待ちは良くある事です。
住人の方は配達員とかが呼び出しをかけていても、
専用キーでオートロックを解除して入って行きますが、
子供の場合は鍵を持たされていないのか、こうして順番を待つか、
他の人と一緒に入館するのを良く見かけます。
そういう事なんだろうなと思い、順番を譲ろうとして「先いいよ」と声を掛けたのですが、「ううん」と首を振る。
「?」変なの。
まぁいいや。じゃ、先にやらせてもらうか。
え~と、○○○号…、呼び出しっと…。
『ピンポーン』
呼び出し音が鳴りました。
男の子が1歩前に出ました。
なんだか変な動きだなぁ?
さらに1歩前へ。
ボクと呼び出し機の間に立つ格好になってしまいました。
 
(なんだよ、さっき譲ったのになぁ。)
「は~い」
呼び出した家の方が出ました。
と、その時!
その男の子が!呼び出し機に向かって!
「うんこちんちーーん!」って!
「な…?!」
さらにもう一回「うんこぉーーっ!」って!!
そしてボクを振り返り、ニヤッと笑ってダッシュでロビーを出て行っちゃった。
「こ、これは『ピンポンダッシュ?』
 しかし、な…なんて事をいうんだよぉ (T_T)」
取り残されたボクはどうすれば…。どうすればいいんだよぉ。
「は?何ですか?何なんですか?」
住人の方の声がインターフォン越しに聞こえてきます。
「いやそのあの……」
なんて答えればいいんだー!
逃げよう。それでまた出直そう。と思ったら、カメラが付いてるぅ。
「…配達ですか?何なんですか?」
「いやその…子供がですね、あの…。」
後になって考えてみれば、ハッキリ言えばいいものを気が動転して、しどろもどろ。結局オートロックを開けてもらい、荷物は無事に届けたものの、かなり怪しい人だと思われたに違いないでしょう。(泣)
 



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